犬は留守番をすると「分離不安」を発症する場合があります。
分離不安を調べてみると、愛着のある人物や場所から離れることに対し不安を感じることの心理学用語、とあります。
これは人間でも動物でも同じで、幼い時に顕著に現れ「寂しい」という感情が、様々な行動を引き起こします。
今回、体験談を話していただいた女性の方も、メスのダックスフントを飼い始めた当初、早速留守番をしてもらったそうですが、家の中がとんでもないことになりました。
では早速、何が起きたのか見ていきましょう。
[mokuji]
ダックスフンドの留守番はケージの中
私は33歳の専業主婦、私と夫、娘の3人家族、6歳になるメスのダックスフントを飼っています。
この子は、6年前に私達夫婦が新築一戸建てを購入した際に、生後2ヶ月で迎え入れた待望のワンコです。
当時はまだ子供がおらず、正社員で夫婦共働きでしたので、お留守番の事も十分に話し合ってから家族に迎える事を決断しました。
ワンコには、我が家にやってきた翌日からさっそくお留守番をしてもらう事に。まだしつけもままならない状態だったので、日中のお留守番はケージの中で過ごしてもらっていました。
ペットショップにいた時から食糞する子でしたので、仕事から帰ってくるとウンチを食べた形跡がある事が悩みでしたが、お留守番自体は問題ないように思われました。
朝晩2回の散歩に連れて行き、一緒にいれる時間は愛情を注いで過ごしたつもりです。
ダックスフンドの留守番でケージを脱走!家の中がグチャグチャ
ワンコが生後半年ほどのある時、いつも通り仕事から帰ってくると、リビングのケージにいるはずのワンコの鳴き声が玄関前から聞こえてきます。
驚いて急いで鍵を開けると、ワンコがボッサボサの毛並みで嬉しそうに飛びついてきました。
状況が飲み込めないままとりあえずワンコを抱き上げると、なぜか所々濡れている体から臭い匂いが…トイレを失敗したのか?口の臭いもしたことから、食糞したのだと気が付きました。
恐る恐るリビングのドアを開けると、恐ろしい光景が目に飛び込んできたのです。
ビリビリに食い破られたトイレシート、かじられて綿が出た買ったばかりのペット用ベッド、よだれビチョビチョでボロボロのスリッパに、ガジガジ噛まれたダイニングテーブルの脚…。
そして、至る所に大小の粗相の後と、食糞した形跡がありました。ケージの扉は開いており、やはりちゃんと閉まっていなかったのかと愕然です。
私の絶望をよそに、粗相まみれの体で思いっきり喜びを表現して飛びついてくるワンコ…。
初めてのお留守番失敗でした。ひとまずワンコをケージに入れ、リビングを掃除した後でお風呂に入れてあげる事に。怒りを通り越して力が抜けてしまった私でしたが、無邪気なワンコの様子を見て、この子は何も悪くないな…と反省です。
自分達の都合でお留守番をさせ、しつけもまともに出来ていない、それが今回の行動につながっているのだと感じました。
ダックスフンドの留守番で食欲不振!夜間救急を受診
ところで、その日の夜、ワンコはなぜかご飯を全く食べませんでした。
まさか部屋を荒らした際に何か飲み込んでしまったのか?
トイレシートの吸水ポリマーがお腹で膨らんでいるのでは?
と心配になり、夜間救急を受診しました。今日の行動を説明し、念のためにレントゲンまで撮ってもらいました。
結果は、異常なし。
では何が?と思ったところ、先生がおもむろに差し出した犬用のおやつを貪るように食べ始めたのです。
これはもしやと思い、家に帰って確認すると、明らかにおやつが減っていたのです。
ひとりでおやつを食べてご飯の時間にお腹いっぱいになっていただけ…
呆れるやら可愛いやらでワンコに振り回された1日だったのを覚えています。
今ではずいぶんと落ち着き、ひとり娘のよきお姉さんとして頑張ってくれています。
もちろんお留守番もバッチリの頼もしい存在です。
まとめ
留守番中に、家の中で粗相をしまくってしまった、幼いダックスフンドの体験談でした。
この場合、ケージの鍵の閉め忘れで、ケージから飛び出してしまった事が原因で、家の中で暴れまくってしまった、と言う内容です。
ただ注意しなければならないのは、その行動の原因が「分離不安」によるものか、どうかを見極める事です。単純にヤンチャだったのか、分離不安のストレスによって引き起こされた行動か、と言う事です。
犬の分離不安の場合、どのような行動が現れるのか知っておきましょう。
・ご飯を全く食べてなかった。
・いつもは問題ないトイレを失敗している。
・玩具や家の中の物が壊されている。
・飼い主が家を出る時、不機嫌そう、吠え続けている。
・自分の出足を血がにじむまで舐めている。
分離不安が行き過ぎると、分離不安症という病気に発展します。自分の体を舐め続けたり、かじってしまったり、自傷行為を始めてしまう場合は要注意です。
いきなり長期間の留守番をするのではなく、短い時間の留守番から徐々に訓練していきましょう。