猫を飼っていると、時々家の中でも本来の本能を発揮して、狩りをしているのはご存知でしょう。標的は、一緒に住む猫、オモチャなど一般的な所でしょう。
しかし狩りの対象は様々です。どこの隙間から侵入したのかクモ、ヤモリ、アリ、ダンゴムシ、はたまたベランダに迷い込んだセミ、そしてゴキブリ。これら昆虫が猫の目に入ったら、もう逃げる術は有りません。
そして今回体験談を語って頂いた男性の賃貸マンションの部屋にも、とある生き物が侵入したそうです。
留守番をしていた猫が、自慢げに見せるその生き物とは何でしょう?
では早速、何が起きたのか見ていきましょう。
[mokuji]
猫5匹と賃貸マンションで暮らす原因は妹の猫好き
私は46歳の地方住み会社員です。現在、古い賃貸マンションで1人暮らしをしており、猫を飼っています。
22年前に妹が猫を拾ってきて、私の1人暮らしをしているマンションに連れてきたのが、猫を飼うキッカケとなりました。
この時拾ってきたのはキジトラのオスで、子猫ではなく成猫です。首輪はしてなかったので野良猫でしたが、野良のわりに人懐こくて可愛い猫でした。
実家では飼えないと反対されたので「お兄ちゃん飼ってよ!」と、妹が猫を連れてきたというわけです。私の住んでいる古い賃貸マンションはペット可ですし、猫は可愛いしで飼う気になりました。
それからも妹は、友人から「猫をもらってくれないか?」とお願いされると、その度に私の所に猫を連れてきては「飼ってくれ」と、お願いしてきたのですよね。
1匹飼うのも2匹飼うのも同じだし・・と妹の願いを聞いているうち、猫はドンドン増えていきました。最初に飼った猫はもう亡くなっていますが、入れ替わり立ち替わりで現在は5匹の猫を飼っています。
猫の留守番で帰宅したら白猫だけが妙に甘える
私は独身1人暮らしで、日中は仕事に出てしまうので、家を留守にしています。働かなければ食べていけませんし、猫にもエサを買ってあげられませんから、これは仕方がない。
最初に飼った猫は大人しい…というか、あまり手のかからない良い子だったので、留守番をしてもらっても何もトラブルはありませんでした。
しかし多頭飼いしてからは、色んなトラブルを体験してきました。
猫にも個性があり、最初の猫のように大人しく留守番の出来る猫もいれば、留守番中に暴れまくる猫もいます。ティッシュを出しまくって遊ぶ猫、トイレットペーパーで遊ぶ猫、エサの隠し場所を見つけてエサをあさる猫と色々です。
中でも強烈に記憶に残っているのが、留守番中の猫の「本能」が引き起こしたとんでもない出来事です。
その日、会社から帰ってきていつものように玄関ドアのカギを開けて入室すると、猫がワーっと私の元に寄ってきました。
その中にオスの白猫がいて、その日に限って私の近くに寄ってきて足にスリスリしてきます。この白猫は甘えてくるような猫じゃなく、足にスリスリするなんて普段してきません。
「あれ?なんで今日はこんなに甘えん坊モードになっているの?」と不思議に感じました。
猫の留守番で喧嘩か?血まみれ出迎え!
しかし、白猫をよく見ると、体のあちこちに赤い血が付いています。
「もしかして他の猫と喧嘩でもしたのか?」
「それで出血したのか?」とビックリしました。
しかし他の猫を見ても、血らしくものは付いていません。白猫にこれだけ血がついているってことは、ケンカした猫も相当な傷を負っているはずなのにどうしてだろう…それにケンカならこんな上機嫌になるわけないしなぁ、と不思議に感じていました。
不思議に感じながらも、猫のエサを用意します。お皿にキャットフードを入れると、猫がワーっと寄って来ました。
が、白猫だけはエサに見向きもしません。
いつもはエサに飛びつくのに今日はこない…
「やっぱり変だなぁ」と白猫を見ていると、どうも私に「こっちに来てほしいニャ」って感じで誘っているようなのです。
少し離れた所で立ち止まり、顔だけこちらを向いている状態です。
「私に来て欲しいのか…一体何だろう?」と白猫の方へ行くと、白猫も歩き出して私を先導しました。
たどり着いたのが、私のベッドです。
そこで、ベッドの上に大変なものを見てしまいました!
猫の留守番で血まみれは喧嘩じゃなく猫の本能
なんと、ベッド上には「ハトの死骸」がゴロリと転がっていました。
恐らく、白猫がハトをハンティングしたのでしょう。
白猫からしたら「上手くコイツを仕留めたニャ!褒めて、褒めてニャ!」と、ハイテンションだったのだと思います。私からすると、ベッドシーツにはハトの血が付着し、羽は散乱して酷い状態だったのですけどね。
この日の白猫は、ずっと私に纏わりつき、しかもゴロゴローゴロゴローと喉を鳴らして誇らしげでした。
実は、この原因となったのは、私がベランダへの戸を開けっ放しにした事です。猫用トイレは匂いの問題から、ベランダに設置してあったので、出入りしやすいように戸を開けるようにしていました。古いマンションで、窓ではなく木製の戸の部分があるのです。
すると、ハトが開いている戸から室内に侵入し、そのハトを白猫が仕留めたって訳だと思われます。ハトが室内に入ってくるなんて想像しませんでしたし、正直油断していました。そうは言っても、戸を締め切るとトイレへ行けなくなります。
そこで猫用の「パネルキャットドア」を、戸に取り付けました。
いわゆる「猫ドア」です。
「引っ越すことになったら戸を弁償する」いう条件で、取り付ける許可を大家に貰いました。取付け作業自体は、自分で簡単に行うことが出来ましたよ。ノコギリでドアを少し切っただけです。
戸の下部に猫用の出入口を作ったので、これならばハトが入ってくることはありません。猫もベランダへ自由に出入できますし、トイレも大丈夫です。
これが上手く行ったようで、これ以降はハンティング系のトラブルは起きなくなりました。5匹の猫も、すぐに猫ドアの使い方を覚えてくれました。
まとめ
かなりショッキングな猫の留守番体験談でした。
帰ってきたら、ハトの死骸がベッドの上に落ちている…ちょっと想像したくないイメージを頭の中に思い描いてしまったのは、私だけではないはずです。
マンションのベランダが窓ではなく戸であるのも珍しいですが、そこに猫ドアを付けてしまうというアイデアも、賃貸物件だとなかなかできません。
今回の体験談を語って頂いた男性の方は、きちんと大家に話を通されてから実行した、との事で、問題は無いでしょう。
飼い猫は自分の捕獲した獲物を独り占めせずに、飼い主に半分与える、という体験談をよく聞きます。
つい先日も、ベランダでセミを捕まえた猫が、セミの本大部分の半分を自分で食べて、残りの部分を飼い主の前に置いて「残りはあげるニャ!おいしいニャよ!」と言われた、と体験談を送ってくれた方もいました。
その時の、猫の誇らしげに飼い主を見上げる顔を想像すると、体験談を聞いている側もニヤニヤしてしまいますね。