帰宅すると、留守番をしていた愛犬が尻尾をフリフリ走ってきて「わーい!おかえりなさーい!」と見上げる姿は、なんとも可愛らしく、そして嬉しいものです。
そこで発生するハプニングが「うれしょん」です。嬉しすぎて、オシッコが少し漏れてしまう事を言います。
今回、体験談を話していただいた男性の方は、3歳になるオスの柴犬を飼っています。普段は全く留守番をさせた事のない柴犬が、3時間の留守番をすることになりました。そこで体験談を語って頂いた男性の父親が、悲鳴を上げるほどのハプニングが発生します。
では何が起きたのか、早速見ていきましょう。
[mokuji]
3歳の柴犬が突然の留守番に不安いっぱい
31歳の男性です。私の家では、約3年前からオスの柴犬を飼うようになりました。もともと家族全員が犬好きなのですが、ちゃんと飼うのはこれが初めての経験です。ちなみに私の一番好きな犬種が柴犬なので、粘り強く頼んで柴犬にしてもらいました。
本格的な留守番の経験をさせたのは、ついこの前の話です。
私は同居する母親が専業主婦のため、普段の生活では家に長時間、誰もいないということはありません。せいぜい家を空けても1時間程度ですから、これまでは留守番をさせても特に問題はなかったのです。
ところが先日祖父が急病になり、その様子を見に家族全員で出掛けることになりました。今はもう元気にしており命にも別状はないものの、当時は本当に慌てていて連絡を受けてすぐ飛び出した感じです。ですから、ペットホテルなどの予約も取れず、急遽愛犬は家で留守番という形になりました。
犬は、本当に賢い生き物です。私たちが一斉に着替えて出掛ける準備をしていると、あっという間に落ち着きを失い不安そうにしていました。恐らくは、留守番しなければならないのを察知したのでしょう。しかも時刻はもう夕方で、暗くなる直前です。
祖父の家までは片道車で1時間ほどの距離、ただ病状次第ではいつ帰れるかも全く分かりません。このまま留守番させて大丈夫なのか、私も不安が大きかったです。
玄関を閉めるときの、あの切なそうな顔はずっと忘れないと思います。
留守番で3歳の柴犬が「うれしょん」帰宅お出迎え
その後祖父の無事を確認できホッとすると、次に頭の中は愛犬のことでいっぱいになりました。既に出掛けてからは3時間経っており、過去最長の留守番時間だったのです。
そして帰宅、玄関を開けると跳ね回るようにして愛犬が出迎えてくれました。
「あおっ!あおっ!」と何とも言えない声を上げながら、家族全員へ代わる代わる擦り寄っていきます。特に家の主である父親には、最大限の喜びを示していたように思います。ところが次の瞬間、父親から悲鳴が聞こえてきました。
犬が嬉しいときにする行為、そう・・・「うれション」です。
何と愛犬は父親のズボンに大量のおしっこをしてしまい、大惨事になっていました。
更には、母親の方からも悲鳴が聞こえてきます。今度は何だと思い駆け寄ってみると、こちらでは大量の洗濯物や衣類が部屋中に散乱していました。愛犬が、寂しさからやってしまったのでしょう。
絶望的な表情で片付ける母親でしたが、愛犬はそんなことには見向きもせず家族といられる喜びを噛み締めていたのが印象的でした。
結局は祖父のことよりも、愛犬がしてしまったことへの対処の方が大変だったように思います。
柴犬の留守番「うれしょん」の対策はストレス解消
この日は寝る頃にはもう1時を過ぎており、疲労困憊の1日となりました。
一方で犬の留守番時の習性なども分かりましたし、愛犬にとっても大きな経験になったのでしょう。これ以降今まで以上に家族の外出には敏感になり、自分も連れて行ってくれと鳴くようになったのです。
これらの変化や反省を受け、現在では愛犬専用の留守番部屋を作っています。
具体的には散らかせないよう部屋の中には何も置かず、下にはトイレ用のシートを敷いています。これはうれション対策で、万が一帰宅の喜びでしてしまっても最小限の被害で済むよう工夫しました。逆に部屋に何もないとストレスを発散させる方法がないと思ったので、家族の匂いが付いたシーツとおもちゃも置いています。
相変わらず寂しそうにはしますが、これをするようになってからは2時間程度ならお利口さんでいてくれるようになりました。
本音を言えば、ペットシッターなども利用してみたいです。しかし留守の間に他人を家に入れておくのは怖く、少し躊躇ってしまいます。
最近ではウェブカメラで離れているペットに顔を見せてあげることもできますし、近い将来そういうのも導入してみようかなと思いました。
私たちにとっても非常に勉強になった今回の留守番、再びハプニングが起こらないようこれからも試行錯誤していきたいです。
まとめ
3時間という短い時間のお留守番でしたが、3歳の柴犬にとっては初めてのお留守番。そこで「うれしょん」をしてしまった体験談でした。
「うれしょん」は極度の興奮状態になった犬が、無意識に行ってしまいます。若い犬の方が「うれしょん」をする傾向が高いですが、成犬でも「うれしょん」します。極度の興奮状態になると発生するため、例えば飼い主への依存率が高く、感情の起伏が激しい犬が「うれしょん」をしやすいです。
もっと簡単に言うと、ストレス状態に置かれていた犬が、そのストレスから解放された瞬間に「うれしょん」が発生します。
このようなケースも報告されています。シャワー嫌いの犬が、シャワーが終わった後に自分の部屋に戻った瞬間に、そこでオシッコをしてしまう、これも状況的には「うれしょん」に近いでしょう。
「うれしょん」は訓練で改善することが出来ます。普段から少し留守番をさせる訓練をするのも良いですし、帰宅後すぐに甘やかすのではなく、しばらく無視して、少し時間をおいてから甘やかすことで犬の興奮度を高めない、などの工夫が出来ます。
注意してほしいのは、帰宅後に「うれしょん」をしたら叱らない事です。飼い主が返ってきて喜んでいるだけなのに叱られたら「嬉しいのに、何で怒られたの?」となってしまいます。「うれしょん」は、無意識の行動であることを忘れずに、いかに帰宅時に興奮し過ぎないようにするか、を意識して訓練してください。