群れで行動する犬に比べ、単独で行動する猫は独立心が強く、1匹で居ても寂しさには強いと言われています。そのような性格を持つため、猫は1泊2泊程度であれば問題なく留守番をすることが出来ます。
ただし、猫にも個体差は有ります。特に、子猫の時から飼い主と共に過ごしてきた猫の場合、野生の猫のように独立心が育っていない場合も多く、1匹になる事に寂しさを感じ、また寂しさに対して容易にストレスを感じる場合もあります。
今回の体験者を語って頂いた専業主婦の女性も、2泊3日の家族旅行に出かけた時に、愛猫のスコティッシュフォールドに1匹でお留守番をしてもらったところ、帰宅後に家の中で大変なことが起きていたそうです。
猫がストレスを感じると何をするのか、さっそく見ていきましょう。
[mokuji]
留守番をさせるスコティッシュフォールドのメス猫はとても温厚
37歳の専業主婦で、旦那と長男長女、そしてスコティッシュフォールドのメスと共に持ち家に住んでいます。
我が家は旅行へ行くことが好きなので、旅行の間の世話や、普段の世話の手間を考えると「犬よりは猫の方が手間もかからないかな」と考えて猫を飼う事にしました。
なぜなら、犬であれば毎日の散歩や愛情表現などが不可欠ですが、猫は基本的に家の中で放置されることが好きなのでその点は問題ありません。
元々猫好き、という事もあります。実は実家で猫を2匹飼っていて、結婚と同時に離れることがどうにも寂しくて、結婚後の新居でも、生まれたばかりのスコティッシュフォールドを迎え入れました。
スコティッシュフォールドは大人しく温厚で、泣き声もほとんどないので「飼い猫としては本当にベストだなぁ」と思いながら飼っています。
旅行好きな我が家は年に2回か3回程度、家族旅行に行きますが、1泊くらいの留守番であれば猫も怒らず「むすっ」とするくらいで許してくれます。しかし、真夏の家族旅行は2泊3日で行く事が多いので、留守番の準備が大変です。
真夏のスコティッシュフォールド猫のお留守番の準備は大変
スコティッシュフォールド飼い始めて、初めての夏の旅行の時の話です。スコティッシュフォールドの初めての2泊3日の留守番と言う事もあり、準備を念入りに行いました。
やはり夏の暑さの心配もあるのですが、我が家のスコティッシュフォールドはクーラーの冷たさを嫌う傾向があったので、小窓を少しずつ開けて2重ロックをしたりして風通しを確保しました。
ご飯については、お皿5枚くらいにドライフードを入れ、水もいつもの場所だけでなくテーブルの上などにも飲めるように多目に入れて出かけました。
我が家では2泊3日程度であれば、スコティッシュフォールドには家でお留守番をしてもらっています。
なぜなら実はまだ私が子供の頃、実家の猫に数日間のお留守番をさせた事がありました。
やはり心配で、動物病院のペットホテルで預かってもらったのですが、狭い檻で悲しげに泣く姿が胸に痛かった記憶があります。これもあって、スコティッシュフォールドには自宅で自由きままに過ごしてもらいたいのです。
真夏のスコティッシュフォールド猫のお留守番はオシッコまみれ
しかし、このスコティッシュフォールドを飼ってから最初の2泊3日の夏の旅行、帰ったら大変なことになっていました。
全ての部屋の床や壁に、オシッコをしまくっていたのです。家中自由に使って欲しい、イライラしても走り回れるように、と普段は入れない部屋も含めて、全ての部屋のドアを開けっぱなしで出かけたのが裏目に出ました。
2階の全ての部屋の登れる布団には大きなオシッコのシミが広がり、大変な異臭を放っていました。
いつまでも帰ってこないのでよっぽど腹がたったのでしょうか。5枚のお皿の半分はひっくり返されて、床中にドライフードが散らばっていましたし、確かに走り回ったらしく毛が一面に固まりで落ちていて、普段穏やかでゆったりとした行動のこの子がまさか!という事態でした。
布団という布団、ソファーやクッション、ファブリックなど、全てにオシッコをかけられており、到底そこで眠れるような状態ではなかったです。
真夏のスコティッシュフォールド猫のお留守番の後片付け
2泊3日の夏の家族旅行から疲れきって帰宅したら、家は嵐が通りすぎたようになっていたわけですが「寂しい思いをさせてしまったので仕方ない」と家族全員で猫に謝りながら、夜中まで掃除をしました。
当の猫は、大好きな猫缶を要求して大声で鳴きまくり、食べたら食べたで機嫌が悪い顔をして部屋の隅でむっつりと座り込む始末。本当にトホホな結末でした。
この事件以降は、1泊の時でもカリカリだけではなく、大好きなご飯も1皿は用意をしていくこと、普段は入れない寝室の部屋のドアは閉めること、ファブリックなどは押しいれに閉まってから旅行へ行くことにしています。
最初の2泊3日では以上の事件が起きましたが、大きく成長するにつれて猫も学習したようで、今は「むすっ」とするくらいで、ハンストをしたりオシッコ攻撃をしたりするようなことは無くなりました。
しかし、家中強烈な臭いだった真夏のあの夜は、未だに忘れられません。
まとめ
普段はきちんとトイレでオシッコするのに、2泊3日の留守番中に限って布団、ソファーやクッション、ファブリックと、ありとあらゆる布製品にオシッコしまくったスコティッシュフォールドの体験談でした。
スコティッシュフォールドのメスの場合、喜怒哀楽をあまり見せずにノンビリとして一見クール、甘えるときはしっかり甘えると言ったツンデレな性格だと言われています。逆に言うと喜怒哀楽を見せない分、ストレスを貯めてしまう性格でもあります。
例えば、最近のペットカメラには通話機能がついていることもあるので、カメラで監視しながら話しかけてあげる、またペットカメラの導入が難しい場合は電話の留守番機能をつかって愛猫に話しかけてみるのも、寂しさを緩和する良い方法です。
しかし1泊や2泊だったとしても、1日1時間でかまわないのでペットシッターさんに来てもらい、様子を報告してもらうのも1つの方法です。1日1回ペットシッターさんに遊んでもらう事で、寂しさからくるストレスの緩和になるでしょう。
留守番中の不意の事故、例えば猫が水をひっくり返してしまった等、生命にかかわる事態も未然に防ぐことが出来るでしょう。